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【書評】 ヘタな自己啓発書を読むより、司馬遼太郎の歴史小説を読んだ方が数倍人生が豊かになると思った。

 

福井は本当に晴れ間が少ないなぁ、と感じる日々です。

土日両日とも曇天&雨天だったので、ひたすら読書に打ち込んでおりました。

司馬遼太郎世に棲む日日』(全4巻)読破。

 

世に棲む日日〈1〉 (文春文庫)

 

吉田松陰高杉晋作に関する歴史小説

前半少年時代のあたりは少々動きが少なくきつかったが、後半高杉晋作にバトンタッチしてからは怒涛の展開。

天才肌の人間の人生ってのは、面白いもんです。

そしてかつ、一気に山口県行きたくなった。笑

 

最近、司馬遼太郎にはまっています。

福井に越してから、『歴史』というものがより身近になったからだろうか。

岩手・埼玉と住んできたが、両県ともあまり歴史書的な面白さを感じるにはマニアックすぎたため、今までこういう類の話はそんなに得意ではありませんでした。

アイヌとか、宿場町とか言われても、まちなみがまちなみだけに、ピンと来ない。

 

でも、福井は違う。

ちょっと歩けば織田信長前田利家ゆかりの史跡が沢山あったり、歴史の流れを身近に感じられる。

この親近感の違いが、読む本の好みにも大いに影響しているんだろう。

 

 

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きっかけは、『竜馬がゆく』でした。

去年の夏に高知に行く機会があり、せっかくだから坂本龍馬のことを勉強してから行こうかと思ってふと手にしたのがはじまり。

 

竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)

 

全8巻あるんだけど、これが死ぬほど面白かった。

漢字が多くて最初は辟易したけど、慣れると大したことない。

 

船中八策』『亀山社中』『新選組』などなど、なんとなくわかるけど、何が凄いか実際あんまわかってない単語の知識が脳みそにスゥーっと入ってくる感覚が気持ちいい。

正直、龍馬って人自体、武田鉄矢がうるさく宣伝する人ってくらいのイメージしかなかったですし。

 

この飄々と乱世を渡り歩いていくフットワークの軽さ、

時勢を掴み、二歩三歩先を読む能力、

誰からも好かれる愛嬌、

 

日本男児、かくあるべき、という姿がここに示されているように思いました。

 

これは、前述の高杉晋作にも言えること。

いわゆる『英雄的な変わり者』がぼくはどうも好きらしい。

実直に、勤勉に、腰をどっかり据えて人生を全うする人々も凄いと思うが、

マイペースに、自分のカラーを前面に押し出しながら人生を駆け抜けていくこのスピード感には抗しがたい魅力を感じます。

 

短くても、太く鮮やかな人生を送りたいものだ。

 

『おもしろき こともなき世を おもしろく』―高杉晋作辞世の句―