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【旅するように生きるドラマー】がチョイスした珠玉の音楽、本、観光名所たち。動画を交えながらゆる~くご紹介していきます。

【今日のアーティスト】 Rickie Lee Jones (リッキー・リー・ジョーンズ)


Rickie Lee Jones "Wild Girl" Live on Soundcheck ...

 

アコギと声だけでこの表現力。

かなりお年を召しているはずなんですが、それを感じさせない可愛らしいファニーボイス。

 

おしゃれで、ポップで、渋くて、ジャジーで。

相反するような要素が当たり前のように共存している彼女の唄を聴いていると、おおよそジャンル分けというものは本物のアーティストの前では無意味だなと思ってしまいます。

 

思春期に酒・麻薬に溺れ、妊娠中絶まで経験した上、家出して全米各地を放浪するというとんでもない人生を送った彼女。

この深み・渋みはなるほどそういうところから出てたのかと納得してしまいます。

 

トム・ウェイツ(この人も最高!)と同棲を経験し、その後、リトル・フィートローウェル・ジョージに見出される。

西海岸の敏腕ミュージシャンで固められた『浪漫』でデビューするやいなや、グラミー最優秀新人賞を受賞。一気にスターダムに。

 

Rickie Lee Jones

この『恋するチャック』との出会いは衝撃的でした。


Rickie Lee Jones - Chuck E.'s In Love - YouTube

 

その後も上質なアルバムを連発しており、特に20世紀初頭のパリの写真家、ブラッサイの作品をジャケットに使用したセカンドアルバム『パイレーツ』は、ぼくの人生を決定づけた一枚でもあります。

 

パイレーツ

 

初めて彼女を知ったアルバム。

ジャケットで一目ぼれ。聴いたら、ジャケットの世界そのまんまの音世界を、ふわふわと漂う彼女の声にさらにやられました。

このジャケットをきっかけにブラッサイを知り、ついには大学も写真専攻を選び、さらにブラッサイの研究をするという心酔っぷり。文字通り『人生を狂わせた』一枚です。

 

このアルバムでは、次の曲が特に好き。


Rickie Lee Jones - Living It Up - YouTube

学生時代の冬の寒い時期、地元に向けて夜行バスで都内を出発する時によく聴いてました。脳内で浜松町駅から東京タワーを臨む光景が自動再生されちゃいます。

 

 

 

ちなみに、一番最初に挙げた『Wild Girl』は『バーム・イン・ギリヤド』に収録。

バーム・イン・ギリヤド

 

 

 

基本捨て曲や捨てアルバムがない彼女ですが、他に特におすすめなのは、代表曲を弾き語りした『Naked Songs』。

Naked Songs

 

是非上記のオリジナル『Livin'  It Up』と聞き比べをしてみてください。

どちらも本当に甲乙つけがたいです。


Rickie Lee Jones - Living It Up (acoustic version ...

 

余談ですが、3年ほど前にブルーノート東京で見た彼女は最高にかっこよかった。

また来ないかな。