【日本で唯一、セルジオ・メンデスに認められた男】 横倉裕のボサ・ノヴァに、酔う。
日本人の知らない、日本の天才がいます。
横倉裕。
YUTAKAの名前で、フュージョン/アダルト・コンテンポラリーの最大手、GRPレコードと初めて契約した方です。
活動拠点を海外に移したため、日本での知名度は不当に低い。
しかしながら、あと数年日本で活動していたら、細野晴臣や坂本龍一のような扱いを受けていたに違いない人物です。
なんたって、あの「セルジオ・メンデスに認められた」という逸話まであるような方ですから。
彼の最大の特徴は、なんといっても「琴」奏者であるという点。
和楽器である琴と、ブラジリアン・テイストな楽曲の融合。
しかも、決して民俗的な感じには傾かず、あくまで洗練された、おしゃれな音であるという点に彼の都会的なセンスの良さを感じます。
ちなみに、最初に上げた動画は、彼が70年代前半に組んでいたNOVOという伝説のバンドの、2012年の新録音。
収録アルバムは、こちらのベスト。
LOVE IS THERE-NOVO COMPLETE WORKS
トワ・エ・モアのVer.が比較的有名な楽曲。
「和製ブラジル'66」とでもいうべき心地よいグルーヴがとにかく最高です。
70年代当時の楽曲は、こちらのリンクからどうぞ。
ただし、彼の真骨頂はなんといってもソロに移行してから。
セルジオ・メンデスやデイヴ・グルーシンに師事して鍛え上げられたセンスは、完全に世界レベル。
特にクインシー・ジョーンズの秘蔵っ子と言われたアダルト・コンテンポラリーの大御所、パティ・オースティンとのデュエット曲は、もう極上です。
フェンダー・ローズと和琴。
これほどまでにこの二つがマッチするとは、誰が想像できたでしょう?
残念ながらAmazonさんにはこの曲が入ったアルバムの在庫はないようです。
ディスク・ユニオンで見つけたら、即購入ですね!!
こういう出会いがあるから、音楽って面白い。