ずっと聴いていたい!!【極上の8ビート】で酔わせてくれる海外ドラマー11選!!!
『上手い』ドラマーは数あれど、
『巧い』ドラマーにはなかなか出会えません。
もちろん物凄い手数を繰り出してくる超絶ドラマーは見ていて楽しいですが、
自分が聴いていて気持ちいいな~と思うドラマーは、
たいていシンプルなビートが心地いい人。
ここでは、シンプルなリズムだけで最高に気持ちよく酔わせてくれる、
そんな職人肌のドラマーに焦点を当てていきます。
ちなみに8ビートと書いていますが、実際にはそこまでこだわらず、
いいなと思ったらシャッフルや16ビートの動画なども取り上げていきます。
なお、以前の特集で取り上げたドラマーは今回は除外しました。
(こちらも併せてチェックしてみてくださいね!)
では、いきましょう。
順不同、ジャンル不問で書いていきます。
1 ミック・フリートウッド(フリートウッド・マック)
「極上」という言葉を聞いた時に、
最初に思い浮かぶのがフリートウッド・マックとロキシー・ミュージックです。
そのフリートウッド・マックのドラマーが、この身長197cm(!)のミックさん。
小気味よく均等に刻まれる繊細なハイハット、
休符が聞こえてくるような絶妙なタイム感のバスドラ、
太い音でバシャっと鳴るスネア。
ジョン・マクヴィーのこれまた職人肌のベースとの絡みが絶妙。
一日中聴いていられるような心地よいビートです。
この「Dreams」における、
スキ間をすっと埋めてくる絶妙なタイム感はそれだけで陶酔できます。
こちらは2003年の映像。
やはりブルースロックからスタートしているだけあって、
こういうリズムを刻ませたら天下一品ですね。
2 レ二(ザ・ストーン・ローゼズ)
早速ダンサブルなグルーヴの持ち主を登場させます。
かなり手数が多いので「シンプル」とは言い難いかもしれませんが、
ひとつのドラムパターンのループだけで気持ちよくなれる点においてはトップレベルの方なので、ぜひここで取り上げたいと思います。
自分はとにかくこのレニという方のドラミングが好きで、
再結成のニュースの時には狂喜乱舞したものでした。
実際に観て感じたのは、本当に発音が綺麗だということ。
歌うように叩くとは、まさにこのことかと思いました。
再結成後。
ライブの一発目にこんなかっこいいナンバーを持ってくるセンス。
貫禄が違いますね。
3 ピック・ウィザース(ダイアー・ストレイツ)
ダイアー・ストレイツというとマーク・ノップラーばかりが取り上げられますが、
実はメンバー全員名手揃い。
このピック・ウィザースさんの8ビートはとにかく推進力が凄い。
お手本のようなシンプルな刻みなんだけど、スピード感というか、
ノリの出し方がハンパじゃない。
特徴的なフィルインとキレのいいハイハットに耳がいきがちですが、
個人的にはライドの使い方に独特の「色気」を感じます。
初期のナンバーを続けます。
この曲の躍動感がとにかく好きなんです…
4 リッチー・ヘイワード(リトル・フィート)
気持ちいい「タメ」とは何なのか、
この人ほどわかりやすく教えてくれる方はいないかもしれません。
ゆったりとリラックスしたグルーヴがとにかく心地よい。
ずっと漂っていたくなります。
時折繰り出してくるシンコペーションはとても自由かつ高度なものですが、
楽曲を引き立たせる上でここしかない!というところにスパンッスパンッと決まってきます。
こちらの動画では、まるでダンスステップを踏むかのような軽やかな足さばきがよくわかりますね。
5 ジョン・ブラッドバリー(ザ・スペシャルズ)
2015年に惜しくも亡くなってしまった伝説のドラマー。
スペシャルズの活動でスカのリズムを世界に広めた功労者です。
「コーン!カン!」という特徴的なスネアの音が気持ちいい。
ちょっと高めのスツールに腰かけ、
上半身をほとんど動かさない姿がカッコいい。
初めて聴いて衝撃を受けた曲。
ライブバージョンがダントツでかっこいい。
6 リヴォン・ヘルム(ザ・バンド)
「唄うドラマー」の中でダントツで好きなドラマーです。
なんて渋いしゃがれ声。
トラディショナルなスタイルから紡ぎ出されるサウンドは、
泥くさいというか、土の香りがするというか。
人によってはこのペタペタした音が苦手な人もいるかもしれませんが、
自分はこのナチュラルな音が結構好きです。
ドラミングは非常にタイト。
後年マッチドグリップに直したりしていますが、やはり彼はこの佇まいがしっくりきます。
7 リンゴ・スター(ザ・ビートルズ)
あまりに有名なので取り上げようか迷いましたが、
やはり8ビートを語るうえで、彼を外すわけにはいきません。
絶妙なタイム感に、小気味よい音色、
そして ユーモラスな彼のイメージも相まって、
なんともいい気分にさせてくれるドラミングです。
8 リバティ・デヴィート(ビリー・ジョエル)
ビリー・ジョエルのサウンドを支え続けた影の功労者。
かなりのハードヒッターですが、チューニングのせいか不思議と重さはあまり感じません。
サスティーンの短いタムのパーカッシブなサウンドが結構クセになります。
9 スティーブ・ホワイト(スタイル・カウンシル)
弟のアランはオアシスでも活躍。
UKロックを語る上で欠かせないドラマー兄弟です。
とにかくスネアの後ノリが特徴的。
なんというか、モチモチっとした(笑)、
彼にしか出せないノリがあるんですよね。
モチモチ感を最大限に味わえる、
ミディアムテンポの曲はこちら。
10 サイモン・カーク(フリー)
なんといってもこの姿勢ですね。
ワイルドなドラミングで、荒々しく突き進んでいく感じがたまりません。
卓越したテクニックを持つアンディ・フレイザー(Ba.)との絡みがまた絶妙。
11 チャーリー・ワッツ(ザ・ローリング・ストーンズ)
8ビートを刻み続けて50年超。
彼の演奏を聴かずして8ビートは語れません。
彼の演奏を最初に聴いた時、
なぜこんなにリズムがバラバラなのにかっこいいのか不思議でした。
あと、なぜスネアとハットを同時に叩かないのかも…
「いぶし銀」「円熟」のドラミングとは、
彼のプレイのことを言うのかもしれません。
どれを選ぼうか迷ったんですが、
ここはあえて自分が初めて聴いたストーンズの曲を。
ダーティーワーク、地味と言われることも多いですが、
自分は結構好きなアルバムです。
…というわけでここまで書いてきましたが、
皆さんお目当ての方は入っていたでしょうか?
次回以降、日本人編とパワフルな8ビートドラマー編を書いていくつもりですので、
こちらもお楽しみに。