【メロディ・メーカー】 トッド・ラングレンの隠れた名曲 "Love Of The Common Man"
トッド・ラングレンという人は、
何とも形容しがたいアーティストだ。
作品数も膨大かつ音楽性の変化も激しく、
自分ですべての楽器を演奏・録音するマルチ・アーティストの草分けとしても知られ、
プロデュース作もXTCからグランド・ファンクから多岐に渡る。
ヒット作も数多く存在するわけだが、
ここでは比較的地味な、しかしベスト盤をつくる際には外せない名曲を取り上げたい。
前半はビーチボーイズをはじめとするアーティストのコピー(もはや趣味)、
後半に小品が詰め込まれた76年発表の話題作、「誓いの明日(Faithful)」収録。
溢れんばかりのみずみずしさと、
ゆるやかに下降していく哀愁のあるメロディラインが秀逸。
中間のギターソロの構成の見事さはさすがとしか言いようがない。
メロディメーカーとしての才能が余すところなく詰め込まれている。
その後のギターポップ勢に多大な影響を与えたことは想像に難くない。
清涼感あふれるサウンドでコンパクトにまとまっており、
何度でもリピートしたくなってしまう。
個人的には彼のキャリア最高傑作だと思っている。
【デンマーク発のドリーミング・ポップ】 Watermark / Our Broken Garden
以前サニーデイ・サービスのPVロケ地を回っているときに、
下北沢の喫茶店「いーはとーぼ」で紹介してもらったアーティスト。
このAna Bronsted嬢の声が、
80年代のNew Wave系女性アーティスト好きにはたまりません。
この曲のアットホームなセッション映像がこれまた素晴らしいんです。
アナ嬢も美しい。
デンマーク出身アーティストって、あまりパッと浮かばないんですが、
こんな凄い人たちが出てきてるんですね。
いーはとーぼのお姉さんに感謝です。
2016年6月公開の「While My Guitar Gentry Weeps」、新曲と間違いそうなほど鮮明な音質でした。
書こう書こうと思って先延ばしになっていたこの動画。
あまりに音質がクリアすぎて、まるでジョージの新曲かのようです。
シルク・ド・ソレイユのミュージカル「LOVE」の10周年記念ということで、
ストリングス・アレンジはジョージ・マーティンが担当。
メイキングもあります。
ちなみに弾き語りのデモVer.は既に「アンソロジー3」にて発表されています。
こちらも素晴らしい出来。
言わずもがな、エリック・クラプトンの名演で有名なオリジナルVer.は「ホワイトアルバム」に収録です。
【夏の西日、ビールとスライド・ギター】 Roll Um Easy / Little Feat
先日とある野外イベントでPAのアシスタントを頼まれた際、
「SEは自由にチョイスしていいよ」と言われ、流したのが彼ら。
日が傾きかけた時間帯の準備作業。
リハが一段落し、開場までのつかの間の休憩時間。
不思議な静けさの漂う野外でビール片手に聴くには最高の音楽でした。
果たしてこれがスライド・ギターの名手ローウェル・ジョージの演奏なのか、
他メンバーのものなのかは手元に資料がないのでわかりませんが、
まぁ気持ち良さという点ではいずれにせよ極上です。
3分足らずの短い小品ですが、
なかなか聞かせてくれます。
【HIP HOPの歴史を変えた3人組】 Me Myself And I / DE LA SOUL
わたしはあだ名が「でら」ということもあり、
音楽好きの人には冗談半分で「デラソウル」と呼ばれることが多い。
肝心の本人たちのことは「なんかすごい人」くらいのイメージしかなく、
上の曲を聴いても「ふーん」くらいしか感じなかったのですが、
最近自分の中にヒップホップブームが来ていて、
猛烈に再評価しています。
なんというか、
日本人が好きそうなサウンドです。
スチャダラパーとかへの影響はもちろんですけど、
90年代以降のJ-POPとか渋谷系なんかに慣れた耳にはすっと入ってくるんじゃないでしょうか。
逆にスタンダードになりすぎたので、
多少音圧的に寂しく感じるかもしれないですが。
この脱力感が最近好き。
ちなみに元ネタはファンカデリックです。
さすがジョージ・クリントン。
原曲も素晴らしい。
ちなみに先日紹介したゴリラズの「Feel Good Inc.」に登場するのも彼ら。
物凄い存在感です。
60年代英国産ロック愛に溢れた名曲。 The Circle / Ocean Colour Scene
いわゆるブリット・ポップの盛り上がりの中でブレイクした彼らですが、
実力は相当なもの。
哀愁を感じるメロディに、
キンクス、ビートルズ、スモール・フェイセズ、ザ・フーなどの影響を色濃く感じさせるサウンドがとても魅力的です。
中間部はまんま「ドライヴ・マイ・カー」ですよね。
ファットなドラムのサウンドが好みじゃなくてしばらく聞いていなかった上、
UKらしすぎて逆に苦手だったこの「The Circle」。
最近ようやく良さがわかってきました。
サイモンいい声してるなぁ。
Life Without Buildingsという人達を知った。初めて聴くヴォーカルスタイルだった。
今回もこの記事からピックアップ。
個人的にはこの記事で一番衝撃だったこのアーティストをご紹介。
どうでしょう。
こういうヴォーカルスタイル(むしろ語り?)は初めて出会いました。
リッキー・リー・ジョーンズをさらに粘っこくして、
早口言葉を詰め込んだようなスタイル。
どことなく川本真琴を思い出してしまったり。
一曲通して聴くには結構体力使うんですが、
なぜでしょうね、クセになるのは。
抑制されたバック陣の演奏がかなり好みです。
サウンド的にも。
ただ、ライブだと意外と演奏もVo.も前のめりな感じ。
これもこれで好きです。
映像があったらぜひ見てみたいですね。
YouTube探しても全然出てこない…
普通に唄ってるやつないかなと思って探したら、
こんなのがありました。
プリンスのカバー。
完成度高いです。凄く好き。
こうやって歌うとビョークみたいですね。