金字塔/中村一義 (1997)
金字塔/中村一義
最悪の気分を経験したこの三日間で、一番お世話になったアルバムをレビューしたいと思う。
くるり、スーパーカー、ナンバガなんかと一緒に「97の世代」とか言われてる中村一義。
一般的には「天才」って言われてる。
当時22歳、自宅に引きこもって宅録に明け暮れ、
ほぼ全ての楽器を自分で演奏・録音して作ったデビューアルバムがこれ。
甲高くて何言ってんのか聴きとれない変な声、
一聴しただけじゃとても覚えられない、妙なコード進行に無理やりのせたようなメロディー、
常人には理解しがたいユーモア。
決してとっつきやすいアルバムではないですな。
俺の場合は、歌詞を読んだら一気に好きになった。
日常生活の中でポロッと出てきた言葉を、ごちゃごちゃのまんま無理やり一曲に詰め込んだって感じ。
「ああ 全てが人並みにうまくいきますように」
「んでどう? どう? 僕として僕は行く 僕ら問題ないんだろうな」
「まだ大きな無限大が 皆を待ってる」
文法的には滅茶苦茶なのかもしれないけど、妙に勇気づけられる、気がする。
「犬と猫」
この曲のデモを送ったら即デビューが決まったらしい。
中村君聴いてると創作意欲が湧く。
俺ももう一度ギターに挑戦しようかなぁ