【英国の田舎の休日って、多分こんな感じ。】 Picture Book / The Kinks
イギリスからしか生まれ得ないサウンド。
午後の昼下がり、紅茶でもまったり飲みながらとか、いいじゃないですか。
一般的には「You Really Got Me」のとんがったイメージが先行しますが、
彼らのアイデンティティはむしろ牧歌的なフォーク / カントリー・ロックにあると思っています。
この横ノリな感じ、いいですよね。
この曲のアコースティックなギター・フレーズは、後にグリーン・デイ(U.S.)の「Warning」に受け継がれていくことになります。
収録アルバムは68年発表の彼ら初のコンセプトアルバム『The Village Green Preservation Society』。
ジャケットの通り、セピア色のレトロな音世界。
聴くものを和ませます。
The Kinks Are The Village Green Preservation Society
この写真のレイ・デイヴィス(一番右。グループのリーダー)はどことなく大泉洋を彷彿とさせますね。
世間ではサイケデリックで大仰なサウンドが主流の中、あえて世間に逆行するかのようなシンプルなサウンド。
「ひねくれ者」レイの真骨頂です。
メロディアスな2~3分の小品が次々と現れ、物語を紡いでいきます。
曲調はバラエティに富んでいますが、一貫しているのは牧歌的な英国風景を愛するレイのあたたかい眼差し。
まさに川の流れのように流麗なメロディの「Sitting By the Riverside」や、チェンバロが郷愁を誘うタイトル曲など、全曲名曲な大名盤です。