ロック系女性ソロ・アーティストのパイオニア、アラニス・モリセットを軽めにご紹介。
アラニス・モリセット(Alanis Morrisette)
90年代、女性の赤裸々な感情をぶちまけるように歌い、社会現象なみの人気を誇ったカナダ出身のアーティスト。
00年代のアヴリルやケリー・クラークソンといったアーティストの大ヒットもあり、今でこそ女性ロック・アーティストをなんの抵抗もなく受け入れられている私たちだが、これもひとえにアラニスのおかげ。
彼女の1stアルバム『ジャグド・リトル・ピル』は、今では信じられないほどの衝撃をもって登場した。
以下は収録曲であり、代表曲。
彼女の登場は、70年代のキャロル・キングの「つづれおり」に匹敵する、女性アーティストの歴史における大事件と言ってもいいだろう。
それまで、これほど激情的に繊細な女性の感情やタブーを表現したアーティストはいなかった。
ただ、あまりにメジャーになりすぎたため、今の耳で聴くと新鮮味が薄いのは事実かもしれない。
グランジやブレイクビーツの登場が、彼女の表現の幅を広げるのに大いに役立ったのは想像に難くない。
時代が生んだスターともいえるし、時代の音ともいえる。
余談だが、映画「星の旅人たち」をご存知だろうか。
このロードムービー中でアラニスの『Thank U』が挿入された場面は、映画の中でも特に印象的なシーンの一つとなっている。
この映画は他にも、ジェイムス・テイラーやニック・ドレイクといったアーティストの有名曲も使用されており、音楽ファンにとってたまらない内容となっている。
映画自体も非常に丁寧なつくりで、感動間違いなしの素晴らしいヒューマン・ドラマである。
ぜひチェックしてみていただきたい。