その昔、『ディズニー・ガールズ』という名曲がひっそりと生まれました。
ブルース・ジョンストンと聞いて、
「あぁ、いいよね。」となる方は僕と良いお酒が飲めそうだ。
ライブ活動から興味を失ったブライアン・ウィルソンに代わって、
ビーチ・ボーイズに参加。
当初は地味なサポートメンバーに徹していたが、
甘いヴォーカルと繊細なメロディ・センスで名曲を次々と生み出し、
一躍注目される存在になった稀有なエピソードの持ち主。
バリー・マニロウによる「歌の贈りもの」は全米No.1にも輝きました。
※この大げさなアレンジと、立ち上がった彼の等身の異常さには驚かざるを得ません。
そんな彼の珠玉の名曲たちの中でも、
この『Disney Girls』は特に大好きな一曲。
ブルースの10代の思い出の情景が歌われていることを強調するかのように、
表記が『Disney Girls(1957)』になっています。
サーフズ・アップ | |
ザ・ビーチ・ボーイズ,ビーチ・ボーイズ
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ジャケットからしてビーチ・ボーイズらしからぬ暗さが漂う本作にあって、
この曲だけが奇跡的な明るさを放っています。
歌詞も素晴らしい。
パティ・ペイジにレモネード、オープンカーときて、
やぁ、リックにデイヴ。
ハーイ、パパ。おはよう、ママ。
と来られては、もはや日本人には到底手の届きそうにない世界。
映画『アメリカン・グラフィティ』で観られるような、
短髪にクラシックカー、ラジオからはウルフマン・ジャック、みたいな情景が浮かびます。
でも全然別世界の話なのに、なぜか日本人の我々にもノスタルジーを感じさせてくれるのが、この一世一代の名曲の凄さなのでしょう。
ちなみに、アート・ガーファンクルによるカバーも秀逸です。
原曲の甘さはそのままに、湿り気を取り除いて普遍的なポップスに仕上げてあります。
愛への旅立ち | |
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いかがでしたか?
そもそもタイトルが素敵すぎる本作。
こちらをきっかけに、一人でも多く彼やビーチボーイズに興味を持っていただける方が増えればいいなと思います。